貧乏学生だった私が夜食で働きだし、しばらく経ったある日
『焼肉行くぞ!』と上司が大盤振る舞い。
初期の頃の上司には本当にお世話になりました。
一口食べたとき…頭が混乱して記憶が飛んでしまったような気がします。
『世の中にこんな美味しいお肉があるなんて…』
味に感動したと共に
『いつかこの店に自分のお金で来れるようになってやる!』
と意気込みました。
意外にその時は数年後やってきます。
身銭で食べに来た一念発起の焼肉屋さん。
でも何というか美味しいのは美味しいのですが、あの時のような感動はありませんでした。
やっぱり感動は降り幅が大事なんですね。
ある程度昇進もしお金も得て、それなりのお店に行くようになってましたから。
物の美味しさってシチュエーションが大事。
これから先の人生。
どんなに高級なお肉を食べてもあの時の感動を超えることはないと思うと何だか寂しいです。
あんなクソガキに高級焼肉を食べさせてくれた上司。
普通に過ごしていれば味わえないような体験をさせてくれた事に感謝しかありません。